インスブルック@1999
このケーブルカーは、今は動いてないのかな?
どうなのかな?
可愛らしい赤い車両が雪に映えます。
このケーブルカーの駅はインスブルックの町中にあってだな。
町中の駅から、ケーブルカーとロープウェイを乗り継いで行くと、いきなりアルプスのゲレンデに出るという、感覚がうまくつかめない乗り物。
イメージで言うと、仙台市の……そうですねえ、お城に向かうのに川を渡るでしょ。
あの川のほとりに駅があって、そこで鉄道に乗って、ロープウェイに乗ってってしてたら、
蔵王に着く。
って感じ。
ダイレクト蔵王。
うん、言っててよく分かんないから、聞いててもよく分かんないでしょうね、よく分かります。
当然のことながら、一般利用者は全員スキーヤー。
ばっちりスキー服で板を抱えている人ばかり。
その中に普通のコートを着たアジア人。
その浮きっぷりったらなかったですよ。
イメージで言うと、そうですねえ……特に思い浮かばなかったので割愛しますが、彼らはとても紳士でね。
旅行者じゃなければ不審者かもしれない私を、せっかくだからなのか何なのか、景色がよく見える窓際へいざなってくれました。
ロープウェイに乗ってる人たち全員が、おお、どうぞどうぞ、おお、どうぞどうぞ、と。
なんや、みんな高校生くらいに見えたが、優しいよなあ~。
で、譲られ譲られして、てっぺんまで到着して見えた景色が、こちら。
何も見えない。
本当に何も見えなかった。
まっちろ。
でも、この状態のここから下まで滑り降りる技術が、彼らにはあるということなんだよな。
スキーしに来てんだもんな。
それも、お昼を食べて、ちょっと滑ってくるっつーて、おやつの時間までに滑り降りて、帰ってきてからケーキとコーヒーって感じで毎日やってんのよ、きっと。
海辺の町の夏休みの海と同じ。
そりゃアルペン競技強いよね。
と思いました。
いや、待てよ、私は海辺の町の夏休みの海をそういう感じで過ごしたはずなのに、なぜクロールができないんだ?