にな。これが、にな。
写真が、ぶれ……。
「にな」については、こちら。
まあ、うちの近所で採れる巻き貝で、美味しいやつらなんっすよ。
これを採ってくるのは、もっぱら父親の仕事。
ええ、仕事です。
大潮の時に京太郎と磯へ出かけて、ただひたすら掘る、掘る、掘る。
実に簡単に採ることが出来ます、この、になって奴は。
自己防衛とか、そういう本能、微塵もないかのようです。
ああ、魚からは身を守っているのかな、砂に埋もれることで。
簡単に取れるとはいっても、年によって漁場が違うらしいのです。
今年の漁場は、がっぷりよっつで確認済みなようで、父は鼻高々でしたよ。
何よりですわぁ。
食べる時は、クリップをきゅいきゅいきゅいっと伸ばして、になの蓋の所をついついついっとつついて身を出して食べます。
多少テクニックがいるでしょうか。 ふふっ。
なので、人はこれを食べているとカニの時と同じように。
黙ります。
夢中です。
旨いのです。
味は……にな味。