けいよい日記

キングオブ暇な私の、心の琴線

草太郎馬鹿一代。

         

 

今年の花見は、奥琵琶湖。

 

と、奈良。



京都の桜は、気が付いたら散ってたぞ。

 

花の盛りが短い年でしたなあ。
まあ、仕方がない。

 

それでもやっぱり綺麗でしたよ、桜ブラボー。



      

 

奥琵琶湖というのは、文字通り、琵琶湖の奥の方のこと。

 

すぐそこが福井県、という地理になります。

 

というわけで、当然のことながら、京都なんかに比べると寒いのよね。
冬なんて冬のタイヤじゃないとだめらしいのよね。

 

やだもう、未知の世界杉。



そんなこんなで、冬の時期は近寄ったこともないのだが。
そんなこんなで、桜の季節となると京都より一週遅くても花を楽しめるわけなのです。

 

京都ってお得~とも思ったけれども、まあ考えてみたら、日本列島そのものが、そんなもんか。




             



この辺りには、この辺りで非常に有名な『海津大崎』という桜の名所があるのですがね。

 

うん、海津大崎の桜は、相当なもんですよ。
桜で琵琶湖をまつり縫いしたかのように、琵琶湖のかたちに桜が整列しております。

 

是非、とおすすめしたいところなのですが、いい加減人でいっぱいなので、行っちゃダメ。
これ以上、増えないで。

 

あそこで桜を満喫するならそれなりのコツが必要なので、その話はまた改めてしますよ、きっとたぶん。



        




それよりも今回気になったのは、草なの。

 

草。


本当に、その辺の草、としか言いようのない、草の話。

正式名称なんて知りません、というか、考えたこともありませんでした、そういう草です。

 


奥琵琶湖と言いますからには琵琶湖の奥なので、そりゃもう、まわりは自然だらけなのですが。

そして忍者も住んでいたりするのですが。

 

            

自然といえば、何を思い浮かべます?
そう、気の利いたゴミのお歴々ですよね。

 

               

うん、それも正解なんだけれども、もう少し無垢になってみようか。



自然といえば、熊。
熊といえば、山野草

 

ワラビとか、ツクシとか、ヨモギとか。
そんなもの達ですよ。




私はねえ、子供の頃、それらを取りに、よく山に登ったのです。




うちは、ワラビメインだったね。

 

ワラビを取りんさい、毛の生えちょるやつ(ゼンマイ)は取っちゃダメ!

 
という、かなり厳格なルールの下、春の山菜取りが行われておりました。
今にして思えば、ただ単に母親の嗜好の関係だね、あのルール。

その母親に連れて行かれるがままに山に行き、言われるがままにワラビを摘み。

で、アホほど採取したあげく、家に帰って、そのワラビ達はおひたしにされるのだが、

今にして思い返すと。

 

どうにも 『誰もあれ特に好きじゃなかったよなあ』 としか思えない、そんな春の山野草ですよ。

 

あの不思議な恒例行事。
何だったんだろうか。

 

まあ楽しかったからいいのだけれど。




                  



そんなときに、だ。

 

よく食べていた草、というものがあったのです。


草といっても、結構大きいやつらでね。
直径は、太いものだと3センチほどにはなるだろうか。

 

それの皮をむいて、中の緑の部分をシャキシャキと食べると、酸っぱいながらも水分を含んでいるので、のどの渇きを癒してくれる……ような気になる、そういうとき用の、草。

 

わき水も近くにないようなとき、その草を手でへし折っては、シャギシャギシャギシャギ食べていたのです。




その名も、スッポン。



ええもう、絶対に正式名称ではないことでしょう。



この草って、茎が空洞になってるので、折るときに『ポンッ』と音がするのです。


で、スッポン。


ほんとかよ。
いや、ほんとなんですよ。

 

でも、きっとローカルなんだろうなー。
ローカルどころか、うちだけ、みたいな話なんだろうなー。

 

ふーんふふーん。



         



で、まあ、そのスッポンを、ですね。

 

この桜吹雪く奥琵琶湖にて、根こそぎ持って行ってる夫婦をお見かけしたのです。
もうね、そこらにあるスッポンを、片っ端からすっぽんすっぽん、持って行かれている夫婦がいたの。



いやあ、うれしかった。

 

あ、そうですよね、食べますよねコレ、私だけじゃないですよねっっっって。



なんせ、ぬーにこの話をしても何の反応もないのです。
実は食べてた私らがおかしいんじゃないかと思い始めていたところだったので、仲間がいたことが、
とてもとても、うれしかった。




しかし、だ。

 

そんなね、根こそぎ持っていくようなもんじゃなかったのよ。

 

口に加えて、フガフガやっている分には、1人1本ありゃ十二分なのよね。

 

あの取り方は、どう考えても、ワラビ収集的。
ということは、料理に使うということなのか、へえ~。



スッポンをねえ……。
スッポンなのに……。



と、桜を愛でつつ、つらつら考えていたところ。

 

ふと。

 

最近ちょいと耳にする、それもジャムにするとかいう、すっぱい舶来物の野菜だとかいう。

そいつの影が、私の灰色の脳細胞をよぎるのです。



ル……。
ル……なんとかだよ。
ル………パ~ン三世しか出てきやしない。



ま、いいや。
帰ってからだな。

 

ってことで、鴨丼を頬張り、しじみ茶漬けをすすり、かぐや餅を食べ、帰宅。



             




さっそく、スッポンの方から調べてみましたよ。

 

もう、いい加減で正式名称を知っておいてよかろうと思いまして。


しかし、こういうのは探すのが難しい。
ダメ元で、「草」「山登り」「食用」「のどの渇き」で検索してみたところ、画像に見覚えのある草が。



おお。
君だよ、君。



             


これを、食べてました。
ナニカ、文句ありますか。


正式名称は、イタドリ。

んまあ。
随分ちゃんとした名前があるじゃないの、あなた。


別名、スカンポなど。

ああ、それも言ってたような気がする。





が、君はスッポンだ。




料理すると。

 

                

 

うん、鬼のように想像どおり。

 

って、え、イタドリって『虎杖』って書くの?

虎柄の杖って感じかしら。



……スッポンのくせに生意気な。

 




で、ルパン三世っぽい野菜の方ですが。

 

ルバーブ、でした。
 

              





こうやって見ると違うけれども。

 

                

 

 

こうやって見ると、やっぱり似ている。

 

                

 

というか、同じタデ科の仲間らしい。


ルバーブねえ……。

 




つーか、君もスッポンだろう?

 



ルバーブの楽しみ方】
ルバーブ自体は酸味が非常に強いのですが、砂糖との相性がよく、ルバーブ・ジャムやルバーブ・フール(甘く煮たルバーブと生クリームを合わせたもの)が定番的な食べ方です。

 

ジャム。
タルト。
ケーキ。




ふーん。



つーか、スッポンだろう?
 

             

 

たとえジャムのところをコンフィチュールだか何だかにしたって、結局はスッポンだろう?





ええぃ、面倒だから、今ここで決めますよ。

 

ルバーブもスッポンです。


今から、君らも、スッポンだって言ってんだー。    




ルバーブって薬効もあるようなので、まあ、いわゆるハーブということになるらしいですな。

 

ということは、スッポンもハーブということか。

す、スッポンがハーブ、プッププ……。


考えてみたら、ワラビだって、ツクシだって、ヨモギだって、ハーブなんでしょうねえ。



そもそもハーブって、何なの?


食える、草。

なの?

 

                  



いや、違うな。

 

おそらく、食用である必要すらないのよ。

人の役に立つ草が、ハーブ。

とするならば。

 


鼻血が出たときに鼻に突っ込んどきな、っていう草だって、ハーブ。

野糞のときはこれで尻を拭きな、っていう草だって、おそらくハーブ。

この葉っぱの、こことこことここに穴を開けたら顔みたーいっていう葉っぱだって、

もしかしたらハーブ。



               



そんなこと言ってたら、実はハーブじゃない草の方が少なかったりするんじゃなかろうか。


ハーブじゃない草。

草なぎ君とか?

 

ああ、でも人の役に立ってるから、彼もハーブだなあ。






まあ、あれだね。



草って、いいよね。




                

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