君の桜
私は、君がとても羨ましかったよ。 |
ここが通学路なんて。 |
何の感慨も無さそうに歩いてたけどさ。 |
私が写真を撮ってるのを見て、へぇそうなんだ、って感じで見上げてたけどさ。 |
ああ暖かくなってきたなって頃に、ここの桜は蕾がもうパンパンに膨らんでるんだろうねぇ。 |
そして花が咲いてもないのに、何となく枝に紅味がさしてきて。 |
さぁ咲くぞ咲くぞっていうエネルギーが充満してくる。 |
刻一刻と、桜の様子は変わっていく。 |
その下を、君は毎日歩いているわけだ。 |
あ、ふたつ咲いてる。 とか言いながら歩いているわけだ。 |
それこそ、花見というものだよ。 |
冬から春へ、移り変わって爆発する。 |
その過程全てを感じる事こそが花見というものだ。 |
何の気無しに歩いていた、この道のこと。 |
いつかこの土地を離れて、し~ばらくしたら。 |
ふと思い出して、たまらなくなったりするんだよ、きっと。 |
この道を思い出すだけで、君の中には春が来る。 |
素敵だねぇ。 |
なんや、高知で染井吉野が咲いたらしいですね。 |
さぁさぁ。 |
東京も、そろそろですよ~。 |