妖怪くったく
「くったくがない」と申しますが、「くったく」ってなんなんでしょう。
私は小さい頃、花の子ルンルンになってみたいなと、少しだけ思ってました。 少しだけ!
明るくて優しくて、「くったくのない」誰からも好かれる人間。
そういうものに私はなりたい、と思ったのです。
そういうものに私はなりたい、と思ったのです。
小さい頃から、自分に何が足りないのか、よくわかったいたようです。 フッ…。
「くったく」とは、なんぞや。
私は、妖怪だと思います。
いろいろやってる自分を、右斜め後ろあたりから冷めた目で「へぇ~」って鼻で笑いながら見ている、もう一人の自分。
妖怪 くったく。
ある日、突然、そいつはやって来ます。
何も考えずに楽しく毎日を送っている幼気な子供のところに、気が付いたら現れているのです。
腹を抱えて笑ってるときに、ふと横を向くと、視線を感じるのです。
最初は気のせいかとも思うのですが、その存在はだんだんと大きくなり、しまいには自分よりハバをきかせたりします。
腹を抱えて笑ってるときに、ふと横を向くと、視線を感じるのです。
最初は気のせいかとも思うのですが、その存在はだんだんと大きくなり、しまいには自分よりハバをきかせたりします。
生意気です。
迷惑です。
困りものです。
迷惑です。
困りものです。
そいつが現れたら、もう無邪気な子供時代とはおさらば。
トトロも見えなくなります。
そして、思春期とこんにちは。
「くったく」との戦いの日々が始まりです。
「くったく」との戦いの日々が始まりです。
その戦いの終焉は……。
くったくを食ったとき。
だじゃれかよ。