けいよい日記

キングオブ暇な私の、心の琴線

母キタル。

 
母です。

 

嘘です。



今週の火曜日でしたか、母と伯母がやってまいりました。

 

京都10時着。
そして、京都15時45分の新幹線で帰る、と。



……。

 

 

なんでそんな時間になるのか、と。
もっとゆっくり帰ればいいじゃないか、と。



聞けば。
 
「それよりあとのレールスターは徳山に停まらんのいぃね。」
(それよりあとのレールスターは、徳山に停まらないのです。)


なぜ、レールスターにこだわる、と。

 

 

なんか知らんが、うちの母親はレールスター崇拝者。
ということで、来るときも当然レールスター

 

で、乗り換えの楽な岡山で乗り換えるから、自由席にした、と。


「岡山ぢゃったら、1時間・1時間ってところぢゃけぇ、コーヒーでも飲んどきゃぁええぢゃろうって、おばちゃんとも話しちょるのいぃね。」
(岡山だったら、徳山-岡山1時間、岡山-京都1時間くらいだから、コーヒーでも飲んでいればいいだろうって、おばさんとも話しているのですよ。)



うむ。
娘の私には、分かりますとも。
アナタが何をどう間違っちょるかが。

 

「いやいや。食堂車なんて、とっくの昔に無くなってるよ?」
 
「ええ!? 無いんかね!? じゃぁどうするかいねぇ…。」
(ええ。ないのですか。じゃあどうすればいいのでしょう。)

「……。まあ、岡山発なら、まず座れるやろう。」


「それかね。」
(そう?)

 


それいぃね。(そうですとも。)

 

 

この電話の時点で、なんだかこう…暗雲立ち込める感ずっしりでしたが、まぁ正味5時間。



我々親子には、ちょうど良い時間かもしれない。 
今回は伯母ちゃんもいるので、そもそも大丈夫だろうとは思ってたんですけどね。

いや、大丈夫って、なんだろう。
気まずい雰囲気になったりとかは、しないでしょうってことですよ、えぇえぇ。

 

まあ私も、かれこれ35歳?
それなりに彼女のコントロールの仕方もわかってまいりましたような気がいたしましてよ、えぇえぇ。



とにかく、意に添わないことはしなーい。
でも、何がしたいか自分でわかるほど、京都のこと知らなーい。
だから旨いこと彼女の求めるところを聞き出しつつ、それに合った場所を紹介しつつ、さも彼女自身が行くところを決めたかのように彼女のプライドを傷つけないように取りはからいつつ速やかにその場所へ移……めんどくせぇ!カァッ!





            

 



MKタクシーにお世話になりました。
ありがとうございます。

 

そうそう、貸切の時は、車の頭の、あのタクシーの……マーク…? 
あれ外すのねー!
あれ、外して近くで見ると、結構デカイのねー!
信号機とかが、予想以上にデカイのと一緒ねー!



 

とまぁ、そんなプチサプライズをひっさげ、いざ嵯峨野巡りです。

 

嵯峨野は嵐山の北に隣接する地区で、小さめのお寺や神社がチラホラある雰囲気のある場所なので、ふらふらとお散歩するのにもってこい。

 

と思ったら大間違い、全部歩こうと思ったら結構な距離があるうえに、チラホラ寺社は各々お金を取るので懐にも実は響きまくりな魔のエリア。

 

その嵯峨野に付け足すにはちょっと遠いんじゃないの?という場所にある、大覚寺へ直行しました。
今年のJR東海の「そうだ、京都、行こう。」のトコです。

 

 

大覚寺、広っ。

大沢池という、上の写真にも映っているあの池以外の所も、えらい広いところでした。
襖絵とかも、まぁ豪華。


見所たっくさんなんですけどぉ……あぁ時間がない、時間がないと先を急ぐ母……と思ったら、えっ?どっこい、伯母ちゃん!?

 

「時間がないけぇねぇ、はよう見んにゃぁねぇ。」
(時間がありませんので、早く見ないといけません。)



おお…!
おお、伯母ちゃん…!

 

母のせっかちはDNA…!(二人は姉妹)

 

身内な感動を背負いながら、誰よりも早く矢のように大覚寺を歩く。

 
晩秋の思い出・2007。




小筆で脳みそに書き留めました。






「はぁえぇいぃね。見たいぃね。次行こうぃぃね。」
(もういい。見たアルヨ。次へ行こう。)


いや、一応ね、おばちゃん、池がメインなのよ、ここ。


「それかね。」
(そうアルカ?)


そうやって引きずるように二人を連れて行った大沢の池では、なんと時代劇の撮影をやっておりましたよ!

 

サムハァイ!
サムハァイ!
ほぅら来てよかった!

 



で、これが!
弘樹だったかもしれないのよ!



あ、間違えた。

 

弘樹だったかもしれないのよ!



運転手さんと小声で、

 

「今の松方弘樹でしたよね…?」
「えっそうでした?いや似てるなーとは思ったんですけど、にしては普通に歩きすぎじゃ…?」

 

みたいな密談をしてる間に、例の姉妹の中で池が終わってしまいました。



「はぁえぇいぃね。見たいぃね。次行こうぃぃね。」
(はぁいい。見た。次さ行ぐびゃ。)

 

いやね、おばちゃん、向こう岸から見る風景が有名なんだけどね…って、わぁ聞いてない。

 

スタスタと歩き出した彼女たちを止める術はあるのだろうか。
いぃや、ない。

 

自問自答をしながらタクシーに戻り、じゃあ次は…念仏寺にでも、それから厭離庵が今綺麗らしいから、お昼のあとでそちらに…と一応の予定を組み組み移動。



運転手さんが薦めてくれたので、いわゆる嵯峨野の路(竹林とかの。)をタクシーで通ってもらいました。

 

すごい細い路でね、いつも車が通るたびに「ちょっと歩行者専用の道にしなさいよー」と苦々しく車を眺めていたのですが。

 

いざ、自分がその車に収まっちゃってるとね、もう。
こんな良いもんねえな、ってくらいイイモノでした。

 

良い具合に歩く人で混雑しているので、車のスピードが観光するにはもってこいのスピードでね。

 

最高。

 

って、私、最低?
まあいいじゃーん。




 

途中、大河内山荘という昔の役者さんが造った豪華な別荘に立ち寄りました。

 

ここも初めてでした。
だって入場料が1000円なんだもーん。(お抹茶とお菓子は付きましてよ♡)

 

運転手さんの分もお茶を頼みましたよ。
こういう時どうすればいいんだろうなぁって思うところだけど、どうなんでしょね?
私としては、当然のように運転手さんの分までお茶を頼む、この姉妹が大好きですけどね。
 
うむ、私もそうするようにしよう。

 

しかし、お昼ご飯はどうなのだろう。
このあとお昼も一緒に食べてもらったんですけど。

 

遠慮しながら、会話に入り~の黙り~のしながら気を遣いながら「美味しいですね」とかたまに言ってみたりしながら食べてもらうのと、車でのんびり待ってもらうのと、どっちがいいんだろう~~~~?????


だれか、教えて~~~~~。




ま、それはともかく。

 

大河内山荘の主である、俳優・大河内傳次郎をリアルタイムで見たことがあるという姉妹とのジェネレーションギャップを胸に秘め。
(いや、無声映画の頃の人らしいわよ、アナタ)

 

 

念仏寺に到着。

 

ここも初めて。
昔は予約しなきゃだめだったりとかしたような気がしないでもないような気が…。

 

 

ここで一番長いこと立ち止まったのは、おばちゃんのトイレ待ちの時だったかなぁ…。
 
大覚寺に行った頃は、運転手さん、いろいろ説明してくれてたんだけど、ここでは、ほぼ無言。



すいませんねぇ、こんなんで。

運転手さん、苦笑い。

 

そんなキャッチボールを何度やったことか。



で、その辺でお昼を食べて(一応、湯豆腐)、あの三つ子がもう21歳よ、えー、なんて話をして、さあ、今一番紅葉が綺麗なはずの厭離庵と宝筐院へいざ…!




「はぁえぇいぃね。見たいぃね。帰る。」



帰んの!?????

ええええええええ!??



「おみやげも買わんにゃいけんぃぃね。」



そうね、それは大事ね、じゃぁ…

 

「すいません運転手さん、じゃあ京都駅に…」

 

「はい……ハハハ…」





後日、改めて一人寂しく行った厭離庵と宝筐院は…とても綺麗でした…。

 

綺麗だったよ、とっても…。




さて。



我が親族では、京都の甘物土産は「雲龍」と決まっております。

 

 

なぜか決まっております。
アジャリモチトカ…マッチャカスレラトカ…アルンデスケド…と薦める暇もなく、
とにかく雲龍

 

終わりは来るのか、雲龍伝説。



あとは、漬け物漬け物漬け物…。

なんか悔しいから、今度山のように漬け物送ってやろう、そうしよう。



大量に千枚漬を持った姉妹を、ジパング3割引の民は乗っちゃいけないのぞみに「新大阪までだし~」と言いながら放り込み(鬼内緒)、ミッションコンプリート。




しばらく、ぼーっとしてしまいました。

ぼーっとした頭で、ふと私は思いました。



あ、そっか。
あの姉妹と一緒の時は、自分の観光捨てるのが大前提なんだね。
そうなんだね。
 
そうなんだねー…ねー…ねー…。(エコー)






よし、悟った。

 

次は大丈夫。
な、はず。
 
ほんとか?





あ、日曜日にはテュラムさんも来てくれたのっ。
忙しいのに、遊んでくれたのっ。

 

テュラムさんは、本当にもっともっと時間がなかったんだけど、わりとゆっくり話も出来たし…
夜間拝観まで行ったし…。

 



これがDNAってやつなのねぇ、きっと…。
ご利用まことにありがとうございます。