送り火見物指南
てくてくてくてくてくてくてくてく、歩きましたがな、あの鳥居を見るために。
送り火が始まるのは8時。
鳥居に火がつくのは一番最後で、8時20分。
鳥居に火がつくのは一番最後で、8時20分。
だから、まぁ7時に出たら余裕だろうと思っていたら。
ピッタリでしたよ。
ちょうど8時に、目的地の松尾橋に着きました。
1時間……この暑いのに1時間歩いたことになりますねぇ……。
その間、だーれもおらん。
だれか、送り火を見るために移動してるかなーとか思ってたんだけど、だーれもおらん。
むしろ、逆向きの人の方が多いような気すらして。
場所あってるんだろうか…7時からだったりして…と不安になりながら歩いておりましたよ。
途中、日常と何らかわりなさそうな電灯に照らされながら (with 虫)。
車のヘッドライトに照らされながら (with 虫)。
ベタッとした汗を全身に吹き出しながら (その腕にwith 虫…!)。
明るいところに…虫は集まるんだったね、久しぶりに思い出したよ…。
みなさん。
送り火指南、その①です。
服装は、黒っぽい色の長袖がよろしいかと思います。
虫が…虫がひっつくから…。
そして服が白いと、倍…倍くっつくから…。
そして服が白いと、倍…倍くっつくから…。
隣にいた白いポロシャツのおじさん、えらいことになってましたよ、マジで…。
まぁ、蚊じゃないだけマシかもしれませんがねぇ…。
ご存じの方も多いかと思いますが、一応。
京都の送り火は、五山の送り火、という名のとおり、5つあります。
東から北を通って西に、 大文字・妙法・船形・左大文字・鳥居、 となっております。
大文字と左大文字の区別が付くようになったら、あぁあなたもいっぱしの京都人、なんてことも言われております。
……私の周りでは、言われていたんだよ!
送り火と言うからには、迎え火というのもあります。
それが、盆提灯。
岐阜が、何故か提灯のブランドとしては有名ですよね。
私はいつも思うのです。
ブランド好きなお嬢様方、ブランドが好きだって言うのなら、提灯を岐阜で揃えてみやがれ、と。
まぁいいけど。
はたまた。
送り火と言うからには、そうその通り、ご先祖様の霊を「見送る」ための行事なんですねぇ。
だから花火を見上げていると、何となく切ない気持ちになるんでしょうかね。
あら何、私だけ?
まぁいいけど。
この、五山の送り火、5つ全てを見ようと思うと結構大変です。
高さ制限のある京都とはいえ、最近は高い建物が増えています。
また、この鳥居がえらい端っこにあるんでねぇ、他の4つが見えるっていうのなら、いくらでもあるんですけど。
そんなこんなで、全部見えるポイントというのは、ほんとに限られているのです。
大文字に火がついた瞬間に自転車に乗って、移動しながら鳥居の前まで行き、全部見る。
そんな言い伝えのような話も聞いたことはありますが。
私の知っている限りでは、東山にある将軍塚、そしてまぁ…京都タワー?
あとは京大病院の屋上で柵を越えた先ギリギリまで行くと何とか鳥居が見え……って聞いたけど、高いところで無理するのはイヤッ。
私が今回見た、松尾橋もとてもオススメ。
鳥居の存在って、あまり知られてないのか人が少ないし……なのに鳥居はよく見えるし、大文字も見えたらしい…!
早く言ってよ…! そこのおばさん…!
大の字を見ないと、イマイチ物足りないのも悲しい事実でございます……来年こそ。
夏休みも残りわずかとなった子供達も、たくさん見に来ていましたね。
「お父さん、目ぇが虫にもろ刺された!」
と主張しながら歩く男の子に、心の中で密かに賛同、私もだ…!
「ほら、虫が食べきれないほどいるよ。」
と幼い娘に蜘蛛の巣を見せるお母さんに、心の中で激しくツッコミ、変わった教育ですね…!
いろんな人が、思い思いに送り火を眺めておりました。
帰りは電車。
混んでいました。
空いてる時の千代田線くらいに。
空いてる時の千代田線くらいに。
鳥居…!
アピール足りないんじゃないのか…!?