アイタタタ。
まったくもって、よくわからない。
と、ぬーは言うのです。
よく言うのです。
スポーツとしては認められない、と。
ええ、そうでしょうね。
と、私は言うのです。
と、私は言うのです。
あなたは妄想しない人間だものね、と。
……それはまた、どういうことでしょう?
と、ぬーが聞くので教えてあげました。
フィギュアみたいなものは、妄想しない人間には楽しめないわけですよ。
音楽を聞いて、踊り出す人でないとね。
音楽を聞いて、踊り出す人でないとね。
実際に踊る必要はありませんよ。
そう、そこは妄想でよいのです。
頭の中で映像が流れれば、それでよいのです。
その中だけなら、いつでもどこでもキムヨナなんてヒヨッコです。
それ以上の踊り手になれるわけです、妄想人間ならカンタンカンタン。
それ以上の踊り手になれるわけです、妄想人間ならカンタンカンタン。
美しい音楽にのってタリラリタララ~ン♪と楽しめる人間にとって、
フィギュア的なものは大好物な筈。
……。
ああん、もうっ。
わからないかなあっ。
ようするに。
音楽を聞きながら。
お姫様になったことがあるか、っちゅー話ですよ。
人間じゃなくてもいいんですよ。
白鳥の湖聞きながら、白鳥になるも良し。
モダンタイムズのスマイルを聞きながら、チャップリンを温かい目で見守るヒロインになるも良し。
ショパンのピアノ協奏曲聞きながら、のだめの弾くピアノを眺めつつ一緒に演奏するオケの一員になるも良し。
(年を取るにつれ、だんだんと端の方に自分で自分を追いやっている事実に今ここで気付く)
って、んんんもぅっ!わかんないかなあ!
んじゃあ、一番わかりやすい例を出しますよ!
キャッツアイの曲を聴いて。
キャッツアイになったことがあるかっちゅー話ですヨ。
夜のビルの谷間を飛んだことがあるかっちゅー話ですよ!
私?
うん、わりとあるよ。
わりとあるんだわよ、これが。
いままで何度も妄想キャッツアイになったことがあるような気がするけれども。
あたし、こんなんだったのね。
こんな体たらくだったのね。
こんな体たらくだったのね。
ああ、ほんと、頭の中だけで終結しててよかった、実際にやらなくてよかった。
本当に。
このまま、そっと胸にしまっておけば大丈夫、きっと大丈夫……。
と。
打ちのめされつつも、なんとか立ち直ろうとしていたのに。
容赦なく、たたみかけられました。
ファーストインパクトから、せいぜい2週間。
第2波、早すぎませんか。
時の流れ早すぎませんか。
時の流れ早すぎませんか。
最初のね、あの、バイクの周りでもさもさしてる、森瞳。
あれを見たとき、我々ぬけ夫婦、止まりましたからね。
京都の片隅で、止まりましたから。
冷えピタ
って止まりましたから。
何回見てもバイクから降りているように見えない、全然見えない、まったく見えない。
誰だよっ この企画考えたのはよっ。
私ら世代全員に、ひと言謝ってくれたっていいんじゃないか。
これはもう、吉永小百合にコマネチやらせてるようなもんですよっ(意味的には真逆だけど)。
というか。
キャッツアイ、お願いだから
昼間に町ウロウロしないで。
あなた達、泥棒でしょ。
そこ基本でしょ。
喫茶店で大人しくしてなさいよ………!