けいよい日記

キングオブ暇な私の、心の琴線

仏のホットケーキ。

  
                



ホットケーキが丸い家は、金持ちである。

 

という概念が、私にはある。



1人1枚、丸いホットケーキが食卓にのぼる家は、確実に上流家庭な筈である。
 
なぜなら、私が山口で食べていたホットケーキは扇形。
つまり、でかい丸のを1つ作って、それを4等分したものが自分の皿に来るというのが、お決まりだったわけだ。

 

                

 

4等分というところが、実はミソかもしれない。
うちは5人家族。

 

ということは、誰かが食べてなかったことになるのだが、それはきっと父だろう。



かわいそう。
うちの父ちゃん、かわいそう…!




まあ、実家の下流家庭っぷりを晒すのはこれくらいにして。

 

最近ちょいちょい作るホットケーキが結構うまい。


ミックスを使わなくてもできるものなのね。

以前ラスカルさんが、それはそれは美味しそうなホットケーキを作っているのを見て、
どうやるのか是非教えておくれと頼んだら。




「ベーキングパウダー、アホほど入れな!」





という、力強いコメントをいただいた……ような気がする。


そのとおりに作ってみたら、確かにできた。

小麦粉って、ふしぎ。
あんな白い粉が、卵だの牛乳だの入れたら、何かしら形になるというのが、なんだかふしぎね。


というわけで。

 

小麦粉の神秘に、いつも酔いしれてしまうのである。
そして森三中の村上さんが、節約生活で小麦粉を買い占めてる姿を毎度思い浮かべてしまうのである。
で、その村上さんは、青いレオタードを着てたりしてしまうのである。



                

勘弁してほしい。







このホットケーキ、正式名称はバナナホットケーキ。

 

砂糖の代わりにバナナを入れる。




-作り方-


1.  バナナを腐らせましょう。

2.  バナナと牛乳でバナナジュースを作りましょう。

3.  それに卵を入れましょう。

4.  混ぜましょう。

5.  ベーキングパウダーを入れましょう。
    量は、よゐ子ハマグチェが海に出るときの、ラーララララララーぐらいで
    いいでしょう。

6.  混ぜましょう。

7.  それに小麦粉を入れましょう。
    量は、よゐ子ハマグチェが海に出るときの、ラーララララララーを
    3回分ぐらいでいいでしょう。
    なので、ラーララララララー、ラーララララララー、ラーララララララー
    ぐらいです。

8.  混ぜましょう。

9.  するとどうでしょう。 
    それだけでふくらし粉の効果が発揮されるのか、
    あれよあれよという間に、ぶくぶくとタネが膨らんでくるではありませんか。

10. ので、それを楽しみましょう。
    そのとき、これは何か間違っているのかな?と
    2秒くらい考えることを忘れないように。

11. そして、ホットケーキミックスの分量どおりにやったらマァこれくらいよね、
    というくらいになったら。
    バターを溶かしたフライパンで焼き上げましょう。




12. 食え。




一番のポイントは、バナナを腐らせるところ。
一番の注意点は、バナナジュースを作った時点で飲み干さぬよう心がけるところ。

 

どうしてどうして、案外難しいったらありゃしない。
事前に喉の渇きを癒しておくのが肝要なのである。





これ。

 

ものすごくしっとりとしたホットケーキになるし、バナナの香りはいいし。
そして、なんだか小麦粉も少なくて済むような気がする。

 

その分、きっとカロリーダウンしてるはず。
だって砂糖も入ってないし。

 

と、勝手に思いながら全部1人でペロリンコと食べてしまうので、おそらく全く意味はない。

 

が、小麦粉が少ない分、非常に食べた感じが軽い。
しかし形は、どこから見ても普通のホットケーキなのである。

 

やはり小麦粉は神秘だ。



と、なんだかホットケーキに目覚めた日々なのだが、焼き方がね。
相変わらず、焦げで迷路ができてるような、あの感じから脱出できない。

 

               

 

どうやったら、あの、ホテルの朝食のような綺麗な焼き具合になるのだろうね。
何か、まじないでもあるのだろうかね。

 

ってまあ、あぁする気もないのだが。


だってさあ、あたしゃ、あの、縁のところのね、バターでカリカリになったところがね、あそこがね。



たまらなく好きなのだよ。

 

                

 

あれがないホットケーキなんて、ホットケーキの意味がない。
ああもう、想像するだけでやんなっちゃう。
 
だから私は、これからも焦げ迷路のホットケーキを焼くのである。
そして食べるのである。

 

                




して、そのホットケーキは丸いのか、それとも扇形なのか、というと。

 

形は、丸い。



が、そのデカイ丸1枚を夫婦2人で突き合うという、実家以下の食べ方をしている
自分たちにハタと気付いた、こないだの日曜の午後。



わー。



とか思っていたら。



しまいにゃ、ぬーは手でちぎって食べ始めた。



わー。



中流だの上流だの下流だのいう前に、流れに乗ることすらできていなかったアルネ。


どうしようもないアルネ。

でも、それでいいアルネ。







我々は我流でいくコルネ。









文句たれるやつは焼いてやる。
                  

ご利用まことにありがとうございます。