もう、そのうちに。
先日の雪。
結構なもんでしたよ、ほれ。
もちろん被害が出るなんてほどではなかったのですが。
今年はもう降らなくてええんじゃなかろうか、雪君。
ここは仁和寺です。
午前中に行ったのですが、行ってる間もずっと降り続けてまして。
とはいえ、既に道の雪は溶けているので、まあ、道路はべちゃべちゃ、歩道もべちゃべちゃ。
いつもよりも、何というか、「町の音」が多い。
全体的にすべてのものの動きが、そろそろ…そろそろそろそろ……… って感じなんだけれども、
それでも何だか五月蠅い。
しかし、それも、ひとたび寺社仏閣に入ってしまうと。
実に静か。
雪ってのは、音を吸収するんだろうかね。
ここは大きなお寺なので、お坊さん達がパタパタと朝のお務めをされているのだけれども、ほとんど音がしない。
聞こえてくる音といえば、人が雪を踏みしめる、きゅっきゅとした音と。
時折、枝から雪が落ちていく音と。
修学旅行生を案内するタクの運ちゃんの、「敷居を踏まないように。踏まないようにねっ。」という若干しつこい、若者への叱咤激励と。
きっといつもより多めの、カメラのシャッター音。
あら、結構いろんな音してるじゃないのさ。
だけれども、やはり、なんだか静かなのだ。
なんだか静かなものだから、どうかすると、私の腹の虫が仁和寺中に響き渡りそうになって苦労したっつーのよ。
雪、食ったろか。
ここ仁和寺は、遅咲きの桜が有名なところでしてね。
この界隈の地名である御室の名を取って、御室桜という名前が付いております。
そして、御室は、あのオムロン発祥の地。
御室→オムロン。
いやあ、オムロンという名が、ツボ押し→ツボキーク的発想だったなんて。
私が思うに、京都の人は、こういうの好きよね。
こういうダジャレで何かの名前を決めるのが、ことのほか好きよね。
京都には、そんな名前が、あちこちに溢れているのだよ。
で、それらが。
全体的にB級なんだよ。(重要)
常に澄ました印象があるかもしれない京都ですが、案外かわいらしいところも、
あるんですよー。
これぞ、京都ネイミングー。
洛東にあるショッピングセンターだから、ラクト。
地下鉄で素敵なもの置いてます、古都の地下だから、コトチカ。
洛中ど真ん中にある、ちょっとおしゃれなスポットなんです、ラクエ。
いや、ラクウェ。
うん、わかりやす……くない、案外、くない。
ほんと、全体的に、こんな感じ。
守るものが多いから、新しいものには興味があまりないのかしら。
でも、そういう町も必要だからね。
きっと、これでいいのだよ。
あ、1つだけ私がとても気に入っている京都ネイミングーがあります。
再開発で仮店舗経営をすることになったお店が集まっているショッピングセンター。
ポンテリカ。
これは秀逸。
どことなく楽しげな、それでいて名前からそれが何なのかを、きちんと想像させることのできる名前。
すばらしい。
私は、この名前を聞いたとき、舌を巻きまくりました。
でも、もうないのよ。
だって、カリテンポだったから。
だって、カリテンポだったから。
もうすぐ、あの雪の花達が本当の花に変わるわけです。
今は、これくらい。
さて。