けいよい日記

キングオブ暇な私の、心の琴線

女心と秋の空。オババ心に季節無し。

 

さて、私が私自身に課した課題、母フォロー記事です。
 
って、まあ、母親の誕生日は過ぎているのですが。


いや、祝いの気持ちを込めて花とともに話を書こうと思ったんですけど、彼岸花ってのもねぇ…と、思い。
週末見に行ってきたコスモスとともに、母の武勇伝をお送りしたいと思います。




うちの母はね、家ではそりゃぁ怖かったですが、外面は良かったんですよ。


おそらく、母のことをよく知らない人は、彼女のことを「大人しくて品のある人」くらいに思っていたと思うのです。


そう、わりと、品はよろしいと、思ってました、ました、過去形?

家でのあの、キリキリピリピリとした感じを、外では全く出さないの。

上手いよなぁ、そこんとこ。


と、苦々しく思いつつも、多少舌を巻くほどの技術を持ってます、ます、現在形。




そんな母も。
 
末娘の私が結婚して、ピリピリしようにも相手が父親しかいなくなってしまうと、さすがに丸くなっていきました。
年取って、ちったぁ変わったなぁ、とか思ってたのです。



が。
それ以上でした。



いきなり、大阪のおばちゃん並に育ってました。


そんなエピソードを、自ら楽しそうに語るほどに。



    

 

なんかね。
ガソリンスタンドのチラシが入ってたんだって。


「このチラシを持ってきた方に、もれなく粗品プレゼント!」


って。



ほんで、日頃仲良くしてるお友達と連れだって、行くことにしたそうです。
この仲良くしてる友達ってぇのがねぇ、私の友人達のお母様方なのですよ。
だから私ら娘の情報は、私達自身より、この母親ネットワークの方がよっぽど詳しいです。
 
詳しい上に、情報伝達、早い早い。
ステゴザウルスの脊髄反射より、確実に早いですね。
ステゴザウルスに脊髄反射があるかどうか、知りませんけど。

 

実家に帰る際、この友人に連絡するときは、「まあもう聞いちょると思うけど、帰るけぇ。」ってなもんです。

 


まぁとにかく、その母親ネットワークが、ガソリンスタンドに、いそいそと出掛けたわけですよ。

「何が貰えるんじゃろうねぇ?」
って、わくわくどうぶつランド気分で行ったそうですよ。



そしたら、なんと!

あらイヤだ、粗品が無い!



いそいそと出掛けた山口県民は、彼女達だけではなかったのです。

 


「予想以上に好評で無くなってしまったんです、申し訳ありません…。」

 

 

当然、お店の人は平謝り。


まあ…、しょうがないぃねぇ、それじゃあ帰りますか。


私なら、そうします。

というか、そもそも。

粗品、貰いに行かないけども、まあ、私ならそうしますよ。



が、しかーし。
 
母親ネットワークは、それでは収まりませんでした、なぜなら。

 



なぜならそれは、彼女達が、おばさんだからーらーらー……。
(語尾、各自でエコー願います)



 

「なんかね、それは!」


「どういうことなんかね!」
「チラシを配ったんじゃけぇ、ちゃんと数を用意しとかんといけんじゃろうがね!」

 

 


「はい、本当に申し訳ありません、ここまで反響があると思わなかったものですから……。」



なんせ、田舎ですからね。
そんな人が来るなんてね、思わないよね。

 

でも、来たの。

 

田舎だからこそ、いっっっっぱい、来たの…!



私は母から話を聞きながら、そのガソリンスタンドのお兄さんに心から同情しましたよ。



 

そう。
お兄さんだったのです。

 

そこが、彼女達の心のボルテージを上げる、ちょっとした要因になっていたのではないかと私は推察します。



おばちゃんは、若い兄ちゃんをいじるのが好き……!

本能的に好き……!





さあ、止まりません。

彼女達を止める術など、ありはしないのです。




あまりにしつこい母親ネットワークをどうにかしようと、別のお兄さんがティッシュを持ってきました。

ボックスが5つセットになってる、あれですよ。

 


「代わりと言っては何ですが、これを差し上げますので…。」

 

粗品としては充分だ、うん。
さ、帰ろうね、帰るよね!?



「……。」    
「……。」
「……。」

(母親ネットワークのメンバーは3人)



「……。これはこれで、貰っちょくけど。それとこれとは別じゃろうがね!」
「それいぃね、今度からは、ちゃんとせんにゃぁいけんよ!」


 

「くれるんは
これだけか!?





……あたしゃねぇ、これ以上は聞きたくなかったですよ。

 

誰が率先していたのかとかは、本当に怖くて聞き出せなかったですよ!
もしそれが、うちの母親だったりした日にゃ、アナタ…!





で、結局。

 

このうえ次の給油で割引する という約束まで取り付けて、やっと引き上げたそうです。


ほんと私、その足で、そのガソリンスタンドに謝りに行こうかと、ちらっとだけ思いましたよ。

絶対、行かないけど、思いましたよ、ちらっと。





はぁぁぁぁぁ、びっくりした。




いやあ、この話を、実に楽しそ~~~~にしてましたよ。
楽しそうにしてる分、まあ、ちょっとやりすぎたとは思ってるようでしたけど。



でも本当にびっくりしました。

こういうことが出来る人だとは思っていなかったので。


昔のようなキリキリピリピリ女のまま年を取るよりは、いいんだろうかね。
これくらい余裕を持ってくれている方が、こちらとしても安心な気が、しないでもないような、いやあ……いやいや。



ガソリンスタンドのお兄さんには悪いが。

 

まあ、つきあってやってください……オネガイシマス……だって私には止められないもの……。



……やっぱり、私がガソリンスタンドに粗品を持っていくべきなのだろうか…?








ふぉ。
ふぉろー記事になっていない!



じゃ、フォローになりそうな話を、足しておきます。



それは、おべんとう。

 

私の高校、毎日おべんとうだったんですけど、うちの母親、作るのに文句1つ言ったことがありません。
それどころか、たまーーーーにパンで済ませてくれと500円玉を渡されてたのですが。
 
その時も、それは申し訳なさそうに渡してくるのです。
ごめんねぇ、これで買ってくれる? って。


私は、こりゃ味変、とばかりに喜んでたくらいなんですけどね。


毎日朝起きて弁当作りなんて、今、自分に置き換えてみたらば、夢物語ですわよ。


絶・対・無・理。



自分がやるのが当たり前だと、思っててくれたんでしょうかねぇ。
全然、当たり前じゃないのにねぇ。






妻としても母としても、スキルは彼女の方が果てしなく上なのですよね。
 
きっと一生追いつけないと思います。






今年の紅葉が綺麗なら、京都を案内すると。
 
そんな話をしているのですが、……さて。



ご利用まことにありがとうございます。